特許の案出しにブレインストーミングを使いましょう

ブレインストーミング、このフレーズを一度は聞いたことがあると思います。

しかし、具体的に何を意味し、どのように利用すれば良いのか説明できるでしょうか?

ブレインストーミングは、複雑な問題解決の強力なツールとなります。

一方、ブレインストーミングは万能ではなく、一定の基準等を設けて実施しないと、
様々な問題を引き起こす可能性があります。

ブレインストーミングを適切に管理することで、
ブレインストーミングはアイデアを量産し、
組織やプロジェクトを新たな高みへと導くツールになります。

ここでは、ブレインストーミングの全体像、その利点と欠点、そして適切な利用方法について、分かりやすく説明します。

ブレインストーミングとは

ブレインストーミングとは何か?

これは単に「アイデアを出す」というアクティビティを指す言葉です。

個人でもチームでも、新しい解決策を求めるときに活用します。

一言で言うと、この手法は「問題解決のための発想法」です。

ブレインストーミングのメリット

多角的視点の形成

参加者全員がアイデアを出すため、多様な視点から問題を見ることができます。

これは、複数のレンズを通して同じ風景を見るようなもので、様々な角度からの観察が可能になります。

クリエイティブな思考の促進

ブレインストーミングは、思考の枠を超えて新しいアイデアを考えることを奨励します。

これは、アーティストが画布に自由に色を塗るのと似ています。
新たな絵が描かれる可能性を増やします。

チームワークの強化

ブレインストーミングはチームで行われるため、チームメンバー間のコミュニケーションと協力が深まります。
ブレインストーミングの副産物とも言えます。

これは、楽団が一緒に曲を演奏するのと似ています。
一緒に演奏することで、互いのリズムや音色をより良く理解することができます。

アイデアの大量生成

ブレインストーミングでは、他の人の意見を聞くことで新たなアイデアが浮かび上がることがあります。

これは、宝石を探すのと似ています。
一つ一つの宝石が見つかると、最良のものを選び出すことができます。

ブレインストーミングのデメリット

集団の圧力

一部の人は、他人の前で自分のアイデアを共有することに抵抗感を持つかもしれません。

また、集団の意見に影響されやすい人もいます。
これは、口に出せない真の意見や感情を抑制する恐れがあるためです。

時間とリソースの消費

効果的なブレインストーミングは、十分な時間と適切な準備を必要とします。

これは、アイデアを評価し、最適なものを選択する過程も含まれます。

アイデアの品質

ブレインストーミングでは、数を優先する傾向がありますが、これは必ずしもアイデアの質を向上させるわけではありません。

これは、海にたくさんの魚がいるとしても、すべての魚が美味しいわけではない、という事例に似ています。

アイデアの実装

多くのアイデアが生成されると、それら全てを実装するのは困難です。
どのアイデアを実行に移すべきかを決定するのは難しい課題であり、アイデアが多すぎるとその決定はさらに複雑になります。

これは、たくさんの種があるとき、どれを植えるべきか選ぶのが難しい、という状況に似ています。

デメリットの影響をなくす工夫

以下のような工夫をすることで、
ブレインストーミングを実施する上でのデメリットを影響を少なくすることができます。

集団の圧力を減らす

集団内でアイデアを共有することに抵抗感を持つ人々をサポートする方法はいくつかあります。

一つは、匿名性を保証する方法です。

例えば、アイデアを書いた紙を箱に投入するなどの方法が考えられます。

また、人々が自由に話せる安全な環境を作ることも重要です。

このように、批判的な意見やネガティブな反応を制限し、
全てのアイデアが受け入れられる環境を作ることで解決できます。

時間とリソースの管理

効率的なブレインストーミングのためには、明確な時間枠と目標を設定することが重要です。

また、アイデアを評価・選択する際には、事前に決めた基準や評価軸を用いると効率的です。

アイデアの品質を保証する

数多くのアイデアを生成することは大切ですが、その中には質の低いものも含まれる可能性があります。

そのため、各アイデアを批判的に考察し、実現可能性や効果の大きさなどを評価するステップを設けることが有効です。

批判的に考察する点は、集団の圧力を減らす工夫と相反する内容ですが、
ここで言う批判的に考察は、あくまでもステップとして行うものになります。

アイデアの実装を計画する

多くのアイデアが出た後、どれを実行に移すべきか決めることは難しいですが、ここでも事前に設定した評価軸が役立ちます。

また、各アイデアについて具体的な行動計画を作成し、それぞれのアイデアが実現したときの結果をシミュレートすることも有効です。

これらの手法を用いることで、ブレインストーミングの欠点を補いつつ、その利点を最大限に活用することが可能となります。

ブレインストーミングの手順

STEP
目標の設定

まず何を達成しようとしているのか、どの問題を解決したいのかを明確にします。

これはブレインストーミングの焦点を定める重要なステップです。

特許でいえば、例えば、どのような技術について、その課題を解決したいのか、等の目的です。

STEP
チームの選択

ブレインストーミングに参加する人々を選びます。

異なる視点やスキルセットを持つ人々を含めることで、より多角的なアイデアを生み出すことができます。

特許でいえば、例えば、技術部門を超えた従業員を参加させることも有効です。

STEP
ルールの設定

ブレインストーミングのルールを設定し、全ての参加者に共有します。

一般的なルールとしては、すべてのアイデアが価値があるという前提、他人のアイデアを否定しない、アイデアのジャッジは後で行う、といったものがあります。

このルールは非常に重要です。
これが守れないと、案が全くでなくなっていき、場合によっては、参加者間の関係性も悪くなってしまいます。

STEP
アイデアの生成

参加者にアイデアを思いつかせます。

一定の時間を設定し、その間に参加者が自由にアイデアを出すようにします。

この段階では質より量を重視します。

STEP
アイデアの共有

全てのアイデアを共有し、他の参加者がそれぞれのアイデアについて質問をしたり、改善したりする時間を設けます。

このときも、互いにポジティブな意見を出すことが重要になります。

STEP
アイデアの評価と選択

提出されたアイデアを評価し、最も有望なものを選びます。
評価基準は事前に設定しておくのが良いです。

STEP
行動計画の策定

選ばれたアイデアに基づいて行動計画を策定します。
具体的なタスク、期限、担当者を設定します。

ブレインストーミングのゴールは、あくまでも「行動」に落とし込むことになります。

アイデアが出されて、それを放置したのでは、参加者の大切な時間を使ってブレインストーミングを実施した意味がなくなります。

まとめ

ブレインストーミングはコミュニケーションとクリエイティブ思考を促進する効果的なツールですが、
以上のようなステップを踏むことで、その効果を最大化することができます。

以上のような内容のブレインストーミングとまでいかなくても、
まずはその要素を意識して会議を実施することでも、
十分効果を得ることができます。

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